こんな人におすすめ
- ガーナに行く予定のある方
- 珍しい言語を知りたい方
- 色んな言語で挨拶をしたい方
ガーナで話されている政府公認言語とは?
ガーナは約100の民族が住むと言われる多民族国家です。
アフリカ諸国の多くは、ヨーロッパ諸国の植民地であった過去を持ち、日本のような島国ではない事から、国境が同民族の間に通っている場合が多々あります。
そのため、国内に多数の民族が共存していたり、隣国と同じ現地語を話したりと、日本から見れば不思議な事が起こっています。
このような理由から、民族間同士のコミュニケーションを図るため公用語が各国で決められています。
ガーナは独立までイギリス領であった事から公用語は英語です。
しかし、民族意識の強いガーナではガーナ人同士の会話はほとんどを現地語でしています。
現地語はガーナ国内でも現在80近くあると言われています。
これほど多い言葉を国が使うとなると書類やテレビなどが途方もない作業となる事から、主要な現地語を政府公認言語として定めています。
ガーナで定められている政府公認言語はこちらの11言語です。
- チュイ語アクアペム方言(Akuapem Twi)
- チュイ語アサンテ方言(Asante Twi)
- エウェ語(Ewe)
- ダガリ語(Dagaare)
- ダバニ語(Dagbani)
- ダンメ語(Dangme)
- ガ語(Ga)
- ゴンジャ語(Gonja)
- カセム語(Kasem)
- ファンティ語(Mfantse)
- ンゼマ語(Nzema)
ボクが滞在していた首都アクラではチュイ語がメジャーでした。
ここからはボクが覚えたチュイ語を紹介していきます。
首都アクラでチュイ語を話してみた!
首都アクラ周辺では政府公認言語の内、チュイ語(2つある方言の違いはわかりませんでした)がよく使用されます。
ボクの滞在先でも日頃飛び交う言葉はチュイ語でした。
ボクに話しかける時以外はチュイ語しか話さない人もいたので、ボクは暗号解読をするかのようによく聞く単語から意味を推測したり、友人に教えてもらったりしていました。
ボクの場合、英語での会話でギリギリだったので、チュイ語を使いこなすことまではいきませんでしたが、会話の状況も踏まえて大体の意味もわかるようになりました。
それでも自分から話すというのはハードルがかなり高かったですが、少し覚えた単語などを用いて話すと、みんなにとても喜んでもらえ、初対面の人や買い物の時などで会話が弾むきっかけになりました。
ボクが聞き取ったカタカナベースのチュイ語ですが、ガーナに行く際はリストの言葉を話すだけでも現地の方との距離感は確実に縮まります。
『おはよう、こんにちは、こんばんは』
マーチ、マーハ、マージョ
『元気? 元気です!』
ウホンイエ? メホンイエ!
『何食べるの? バンクーを食べます。』
ウクディディ? メクディバンクー
『ありがとう』
メダーシ
『ちょっとだけ』
カックラ、カックラ
『フフが好きです。』
メフィリフフ
挨拶でガーナ人の心をつかんだ後は、好きな食べ物の話をします。
分からなくなったら、カックラ、カックラ(ちょっとだけしか話せないよ)と言えば、どんな怖そうな人でも爆笑間違いなしです(笑)
誕生した曜日であだ名が決まる!?
ガーナでは生まれた子供にあだ名をつけて呼びます。
誕生した曜日があだ名になるという変わった風習で、同じ名前が複数になりそうですが、上手く言い方を変えたりして対応できるのだそうです。
男女で名前が違い、それぞれの曜日では次のようになります。
- 月曜日 -男-コジョ(Kwadwo) -女-アジョア(Adwoa)
- 火曜日 -男-クワベナ(Kwabena) -女-アベナ(Abenaa)
- 水曜日 -男-クワク(Kwaku) -女-アクィア(Akua)
- 木曜日 -男-ヤウ(Yaw) -女-ヤー(Yaa)
- 金曜日 -男-コフィ(Kofi) -女-アフィア(Afia)
- 土曜日 -男-クワメ(Kwame) -女-アマ(Amma)
- 日曜日 -男-クウェシ(Kwasi) -女-アコシア(Akosua)
ボクは火曜日生まれだったので「お前はクワベナだ。」と名付けられました。
しかし、ボクの周りに火曜日生まれの子がもう一人いました。
クワブナが2人いるとなった事で、複数いる場合の上手い対応を知ることが出来ました。
「クワブナはもういるから、お前はコビ―だ。」
民族がそれぞれ同じ習慣を持つのか、誕生曜日が重なった時には別の名前があるという事でした。
ボクの知らない名前が沢山ありそうです。
まとめ
今回はガーナで使われる現地語の1つチュイ語に注目してお話しました。
一方で、ボクは北西部のアッパーウエスト州にも滞在しており、そこで使用されるワレ語は政府公認言語には定められていませんが、州都のワではよく話されています。
ワレ語では『こんにちは=アンテレー』『ありがとう=バルカ』と言い、同じガーナ国内ですが、チュイ語と一目瞭然に違います。
全く違う言語が民族ごとにあるので、ガーナ人でも話せない言語があるほどです。
公用語である英語はこういった民族間の交流を円滑にするため、小学校から義務教育で教わりますが、田舎へ行けば現地語しか話せない人も結構います。
留学中に彼らを訪ねた時に、英語と現地語を経由するためにガーナ人が2人通訳に入るという珍しい経験をしました。
まるで伝言ゲームです。
そんな本当に伝わっているか分からない中で、挨拶や感謝の言葉を現地語で話せると距離感がグッと近づくことが肌で実感できます。
英語を完璧に話せたら現地語に翻訳してもらっても会話が成立しますが、それでは現地の方と交流しているとは言い難いと思います。
その国に行かなければ出来ない事、「現地の方との交流」をしていく上では不可欠な現地語を、間違ってもいいのでまずは使ってみるところから始めてみましょう!